天然資源に恵まれた緑豊かな国「レジデンシア」。 しかし、そこは同時に、利権を求めて攻め入る敵国と、 無数に現れる魔物と戦う宿命を背負った、悲しき小国でもあった。 大河が定期的に氾濫するように数年毎に戦争を体験する国。 わずかな、しかし貴重な資源を貯えた領地を守るために、この国は徴兵制を敷いている。 常設の軍隊もあったが、その力だけでは、いつ起きるかも知れぬ戦争に応じきれない。 結果、街には兵役を終えて悠々自適の壮年と、兵役前の無邪気な子供達だけが残され、 周囲には見せかけの幸福が漂っていた。 しかし、国にも親にも、友人、兄弟にも頼らず、いかなる組織からも距離を置き、 真に自分の力だけを信じて生きる者もいる。 彼らは、自らを『自由人』と呼んだ。彼らのみは自由闊達に生きていた。 そして、レジデンシアの外れにあるフェーラの村にも一人、『自由人』の道を歩もうとする少年がいた。 「俺は『自由人』になる。自由気ままに旅をすることに決めた!!」 |
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